2016年7月14日木曜日

兼題について

投句〆切が近づいて参りました。

今回の兼題について、遅ればせながら手持ちの歳時記から引用させていただきます。

○鹿の子(かのこ)
鹿の子は4月中旬から6月中旬へかけて生まれる。生まれた年は角がなく、二年めから生えるのである。〈子鹿。鹿の子。親鹿〉

灌仏の日に生まれあふ鹿の子かな 芭蕉
鹿の子のふんぐりもちてたのもしき 鬼城
生まれゐて木の葉まみれの鹿の子かな ちかし
苑(その)日々に草深うなる鹿の子かな 草城
廻廊を鹿の子が駆くる伽藍かな 誓子

○夏の海
紺碧に輝いて、太陽の光と熱をもっとも吸い込み、暖流の進展が目ざましい。避暑や海水浴など、人にもっとも親しまれる。〈夏海。夏潮(なつじお)。夏の湖(うみ)〉

夏海の澪標(みを)のいろいろ面白や 虚子
夏海へ灯台径(みち)の穂麦かな 蛇笏
掌に掬へば色なき水や夏の海 石鼎
夏海を見下ろして木をゆすぶれる 綾子
夏じほの夕とどろきとなりにけり 万太郎

引用元は「新俳句歳時記 (二)夏の部」 山本健吉編 光文社 昭和31年 となります。この句会用に仙台の古書店で購入しました。箱入で400円、旧字体で書かれています。皆さまはどのような歳時記をお使いでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿